東窯のうつわを表現する“和紙染め”
東窯のうつわを選ぶ際、その製作過程や、砥部焼の独自の美しさをご想像いただけたらと思います。SNSなどで何度もご紹介していますが、今回は特に注目されるべき『和紙染め』と呼ばれる絵付け技法についてご紹介いたします。
私が使っている技法は『和紙染め』と呼ばれるもので、和紙を使って素焼きの品に模様や色を付けていく技法です。
和紙を絵柄の形に切り取り、素焼きの上に乗せ、その上から呉須を使って絵付けを施します。
呉須が乾くと和紙を取り除き、絵付けは完了です。
このユニークな技法は大東アリンが、砥部の職人から教えて頂いた方法を独自にアレンジして、呉須の調合や、染付の手法を改良しながら、当時砥部では使われていなかった色や絵柄、グラデーションを表現するために30年近く続けてきました。
和紙を通して絵付けされた絵柄は、和紙が残した皺や、特徴的な柔らかな透明感を表現します